漢和辞典で詩韻を調べる(1)

まとめたら更新しよう、もう少し調べてから更新しよう、などと考えてばかりで、結局疎懶にして更新できない状況が続いています。

これでは、何時になっても更新はできないと反省し、まずは、僅かばかりでも更新をすることにしました。

今回は、私の手元にある角川の漢和辞典「字源」を使って韻の調べ方を学習します。

「情」の字を調べてみる

角川の「字源」を使って「情」という字を調べると次のように出ています。

『字源』で「情」の字を調べた

このとき赤丸で囲まれている部分に注目します。四角の中に「庚」という文字が書かれていますが、これが韻のグループを表します。この「庚」という文字を平水韻の中から調べると「下平声八庚の韻」となっていることがわかります。

このときの「八」という数字は、韻を覚えるときの便宜を図るために一から付番された番号で、特に意味はありません。

次に四角そのものに注目すると、四角形の左下隅に「斜線」が引いてあります。これは辞典によって表記方法が異なり、「◯」や「●」、「△」や「▲」で表記されている辞典もあります。

この記号の位置が「四声(平声、上声、去声、入声)」を表しています。

上●  ●去
  |  |
平◯  ●入

つまり、左下隅が平声、そこから時計回りに左上隅が上声、右上隅が去声、右下隅が入声となります。この四声のうち「平声」を「平韻」と呼び、残りの「上声」、「去声」、「入声」を「仄韻」と呼びます。また、「平韻」の文字を「平字」、「仄韻」の文字を「仄字」とも言います。

以上のことをまとめると、文字「情」は「平字(あるいは平韻)」で、その韻は下平声庚韻となります。

今回取り上げた「情」は、ただ一つの「庚韻」にのみ属する文字でしたが、文字によっては複数の韻を持つものがあります。次回は、この複数の韻を持つ文字について、同じく漢和辞典を利用して学習する予定です。


今回のキーワード

字源,四声,平声,上声,去声,入声,平韻,仄韻,平字,仄字,下平声,庚韻


今回の独習で使用したテキスト

簡野道明(著)(1955年)『増補 字源』角川書店

投稿者: 滄洲

趣味で漢詩を作ったり、三体詩や聯珠詩格などの詩集、論語や老子などの漢文を読んだりしている「滄洲」と言います。 よろしくお願いします。