漢詩作法入門講座

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第十九章〜第二十章

第十九章

子曰。武王周公。其達孝矣乎。

(し)(のたま)はく、武王(ぶおう)・周公(しゅうこう)は、其(そ)れ達孝(たつこう)なるかな。

夫孝者。善繼人之志。善述人之事者也。

(そ)れ孝(こう)は、善(よ)く人(ひと)の志(こころざし)を継(つ)ぎ、善(よ)く人(ひと)の事(こと)を述(の)ぶる者(もの)なり。

春秋。脩其祖廟。陳其宗器。設其裳衣。薦其時食。

春秋(しゅんじゅう)には其(そ)の祖廟(そびょう)を修(おさ)め、其(そ)の宗器(そうき)を陳(つら)ね、其(そ)の裳衣(しょうい)を設(もう)け、其(そ)の時食(じしょく)を薦(すす)む。

宗廟之禮。所以序昭穆也。序爵。所以辨貴賤也。序事。所以辨賢也。旅酬下爲上。所以逮賤也。燕毛。所以序齒也。

宗廟(そうびょう)の礼(れい)は、昭穆(しょうぼく)を序(じょ)ずる所以(ゆえん)なり。爵(しゃく)を序(じょ)ずるは、貴賎(きせん)を弁(べん)ずる所以(ゆえん)なり。事(こと)を序(じょ)ずるは、賢(けん)を弁(べん)ずる所以(ゆえん)なり。旅酬(りょしゅう)に下上(しもかみ)の為(ため)にするは、賎(いや)しきに逮(およぼ)す所以(ゆえん)なり。燕毛(えんもう)は、歯(よわい)を序(じょ)ずる所以(ゆえん)なり。

踐其位。行其禮。奏其樂。敬其所尊。愛其所親。事死如事生。事亡如事存。孝之至也。

(そ)の位(くらい)を践(ふ)み、其(そ)の礼(れい)を行(おこな)い、其(そ)の楽(がく)を奏(そう)し、其(そ)の尊(たつと)ぶ所(ところ)を敬(けい)し、其(そ)の親(した)しむ所(ところ)を愛(あい)し、死(し)に事(つか)うることは生(せい)に事(つか)うるが如(ごと)く、亡(ぼう)に事(つか)うることは存(そん)に事(つか)うるが如(ごと)し。孝(こう)の至(いた)りなり。

郊社之禮。所以事上帝也。宗廟之禮。所以祀乎其先也。明乎郊社之禮。禘嘗之義。治國其如示諸掌乎。

郊社(こうしゃ)の礼(れい)は、上帝(じょうてい)に事(つか)うる所以(ゆえん)なり。宗廟(そうびょう)の礼(れい)は、其(そ)の先(せん)を祀(まつ)る所以(ゆえん)なり。郊社(こうしゃ)の礼(れい)、禘嘗(ていしょう)の義(ぎ)を明(あき)らかにして、国(くに)を治(おさ)むれば、其(そ)れ諸(これ)を掌(たなごごろ)を示(しめ)すが如(ごと)きか。

右第十九章

(みぎ)第十九章(だいじゅうくしょう)

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第二十章

哀公問政。

哀公(あいこう)(まつりごと)を問(と)う。

子曰。文武之政。布在方策。其人存。則其政擧。其人亡。則其政息。

(し)(のたま)はく、文武(ぶんぶ)の政(まつりごと)、布(し)きて方策(ほうさく)に在(あ)り。其(そ)の人(ひと)(そん)すれば則(すなわ)ち其(そ)の政(まつりごと)(あが)り、其(そ)の人(ひと)(な)ければ則(すなわ)ち其(そ)の政(まつりごと)(や)む。

人道敏政。地道敏樹。夫政也者。蒲廬也。

人道(じんどう)は政(まつりごと)を敏(すみや)かにし、地道(ちどう)は樹(じゅ)に敏(すみや)かにす。夫(そ)れ政(まつりごと)なる者(もの)は蒲廬(ほろ)なり。

故爲政在人。取人以身。脩身以道。脩道以仁。

(ゆえ)に政(まつりごと)を為(な)すこと人(ひと)に在(あ)り。人(ひと)を取(と)るに身(み)を以(もつ)てし、身(み)を修(おさ)むるに道(みち)を以(もつ)てし、道(みち)を修(おさ)むるに仁(じん)を以(もつ)てす。

仁者人也。親親爲大。義者宜也。尊賢爲大。親親之殺。尊賢之等。禮所生也。

(じん)は人(じん)なり。親(しん)を親(した)しむを大(だい)なりと為(な)す。義(ぎ)は宜(ぎ)なり。賢(けん)を尊(たつと)ぶを大(だい)なりと為(な)す。親(しん)を親(した)しむの殺(さい)、賢(けん)を尊(たつと)ぶの等(とう)は、礼(れい)の生(しょう)ずる所(ところ)なり。

在下位不獲乎上。民不可得而治矣。

下位(かい)に在(あ)りて上(かみ)に獲(と)られざれば、民(たみ)(え)て治(おさ)む可(べ)からず。

故君子不可以不脩身。思脩身。不可以不事親。思事親。不可以不知人。思知人。不可以不知天。

(ゆえ)に君子(くんし)は以(もつ)て身(み)を修(おさ)めざる可(べ)からず。身(み)を修(おさ)めんことを思(おも)わば、以(もつ)て親(しん)に事(つか)えざる可(べ)からず。親(しん)に事(つか)えんことを思わば、以(もつ)て人(ひと)を知(し)らざる可(べ)からず。人(ひと)を知(し)らんことを思(おも)わば、以(もつ)て天(てん)を知(し)らざる可(べ)からず。

天下之達道五。所以行之者三。曰君臣也。父子也。夫婦也。昆弟也。朋友之交也。五者天下之達道也。知仁勇三者。天下之達德也。所以行之者。一也。

天下(てんか)の達道(たつどう)(いつ)つ。之(これ)を行(おこな)う所以(ゆえん)の者(もの)(みつ)つ。曰(いわ)く、君臣(くんしん)なり、父子(ふし)なり、夫婦(ふうふ)なり、昆弟(こんてい)なり、朋友(ほうゆう)の交(まじ)わりなり。五(いつ)つの者(もの)は天下(てんか)の達道(たつどう)なり。知(ち)(じん)(ゆう)(みつ)つの者(もの)は、天下(てんか)の達徳(たつとく)なり。之(これ)を行(おこな)う所以(ゆえん)の者(もの)は一(いつ)なり。

或生而知之。或學而知之。或困而知之。及其知之一也。或安而行之。或利而行之。或勉強而行之。及其成功一也。

(あるい)は生(うま)れながらにして之(これ)を知(し)り、或(あるい)は学(まな)びて之(これ)を知(し)り、或(あるい)は困(くる)しみて之(これ)を知(し)り、其(そ)の之(これ)を知(し)るに及(およ)びては一(いつ)なり。或(あるい)は安(やす)んじて之(これ)を行(おこな)い、或(あるい)は利(り)して之(これ)を行(おこな)い、或(あるい)は勉強(べんきょう)して之(これ)を行(おこな)い、其(そ)の功(こう)を成(な)すに及(およ)びては一(いつ)なり。

子曰。好學近乎知。力行近乎仁。知恥近乎勇。

(し)(のたま)はく、学(がく)を好(この)むは知(ち)に近(ちか)し、行(おこな)いを力(つと)むるは仁(じん)に近(ちか)し、恥(はじ)を知(し)るは勇(ゆう)に近(ちか)し。

知斯三者。則知所以脩身。知所以脩身。則知所以治人。知所以治人。則知所以治天下國家矣。

(こ)の三(みつ)つの者(もの)を知(し)るときは、則(すなわ)ち身(み)を修(おさ)むる所以(ゆえん)を知(し)る。身(み)を修(おさ)むる所以(ゆえん)を知(し)るときは、則(すなわ)ち人(ひと)を治(おさ)むる所以(ゆえん)を知(し)る。人(ひと)を治(おさ)むる所以(ゆえん)を知(し)るときは、則(すなわ)ち天下(てんか)国家(こっか)を治(おさ)むる所以(ゆえん)を知(し)る。

凡爲天下國家有九經。曰脩身也。尊賢也。親親也。敬大臣也。體羣臣也。子庶民也。來百工也。柔遠人也。懷諸侯也。

(およ)そ天下(てんか)国家(こっか)を為(おさ)むるに九経(きゅうけい)(あ)り。曰(いわ)く、身(み)を修(おさ)むるなり、賢(けん)を尊(たつと)ぶなり、親(しん)を親(した)しむなり、大臣(だいじん)を敬(けい)するなり、郡臣(ぐんしん)を体(たい)するなり、庶民(しょみん)を子(こ)とするなり、百工(ひゃくこう)を来(きた)すなり、遠人(えんじん)を柔(やわ)らぐなり、諸侯(しょこう)を懐(なつ)くるなり。

脩身則道立。尊賢則不惑。親親則諸父毘弟不怨。敬大臣則不眩。體羣臣則士之報禮重。子庶民則百姓勸。來百工則財用足。柔遠人則四方歸之。懷諸候則天下畏之。

(み)を修(おさ)むれば則(すなわ)ち道(みち)(た)つ。賢(けん)(たつと)べば則(すなわ)ち惑(まど)わず。親(しん)を親(した)しめば則(すなわ)ち諸父(しょふ)毘弟(こんてい)(うら)みず。大臣(だいじん)を敬(けい)すれば則(すなわ)ち眩(げん)せず。郡臣(ぐんしん)を体(たい)すれば則(すなわ)ち士(し)の報礼(ほうれい)(おも)し。庶民(しょみん)を子(こ)とすれば則(すなわ)ち百姓(ひゃくせい)(すす)む。百工(ひゃくこう)を来(き)たせば則(すなわ)ち財用(ざいよう)(た)る。遠人(えんじん)を柔(やわ)らぐれば則(すなわ)ち四方(しほう)(これ)に帰(き)す。諸候(しょこう)を懐(なつ)くれば則(すなわ)ち天下(てんか)(これ)を畏(おそ)る。

齊明盛服。非禮不動。所以脩身也。去讒遠色賤貨而貴德。所以勸賢也。尊其位。重其祿。同其好惡。所以勸親親也。官盛任使。所以勸大臣也。忠信重祿。所以勸士也。時使薄斂。所以勸百姓也。日省月試。既稟稱事。所以勸百工也。送往迎來。嘉善而矜不能。所以柔遠人也。繼絶世。擧廢國。治亂持危。朝聘以時。厚往而薄來。所以懷諸候也。

斉明(さいめい)盛服(せいふく)して、礼(れい)に非(あら)ざれば動(うご)かざるは、身(み)を修(おさ)むる所以(ゆえん)なり。讒(ざん)を去(さ)り色(いろ)を遠(とお)ざけて、貨(か)を賎(いや)しみて徳(とく)を貴(たつと)ぶは、賢(けん)を勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。其(そ)の位(くらい)を尊(たつと)くし、其(そ)の禄(ろく)を重(おも)くし、其(そ)の好悪(こうお)を同(おな)じくするは、親(しん)を親(した)しむを勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。官(かん)(さか)んにして任使(にんし)するは、大臣(だいじん)を勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。忠信(ちゅうしん)にして禄(ろく)を重(おも)くするは、士(し)を勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。時(とき)に使(つか)いて斂(れん)を薄(うす)くするは、百姓(ひゃくせい)を勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。日(ひ)に省(かえり)み月(つき)に試(こころ)み、既稟(きりん)(こと)に称(かな)うは、百工(ひゃくこう)を勧(すす)むる所以(ゆえん)なり。往(ゆ)くを送(おく)り来(きた)るを迎(むか)え、善(ぜん)を嘉(よみ)して不能(ふのう)を矜(あわ)れむは、遠人(えんじん)を柔(やわ)らぐる所以(ゆえん)なり。絶(た)えたる世(よ)を継(つ)ぎ、廃(すた)れたる国(くに)を挙(あ)げ、乱(らん)を治(おさ)めて危(あや)うきを持(じ)し、朝聘(ちょうへい)(とき)を以(もつ)てし、往(ゆ)くに厚(あつ)くして来(きた)るを薄(うす)くするは、諸候(しょこう)を懐(なつ)くる所以(ゆえん)なり。

凡爲天下國家有九經。所以行之者一也。

(およ)そ天下(てんか)国家(こっか)を為(おさ)むるに九経(きゅうけい)(あ)り。之(これ)を行(おこな)う所以(ゆえん)の者(もの)は一(いつ)なり。

凡事豫則立。不豫則廢。言前定則不跲。事前定則不困。行前定則不疚。道前定則不窮。

(およ)そ事(こと)(あらかじ)めすれば則(すなわ)ち立(た)つ。豫(あらかじ)めせざれば則(すなわ)ち廃(すた)る。言前(ことまえ)に定(さだ)まれば則(すなわ)ち跲(つまず)かず。事前(ことまえ)に定(さだ)まれば則(すなわ)ち困(くる)しまず。行(おこな)い前(まえ)に定(さだ)まれば則(すなわ)ち疚(やま)しからず。道前(みちまえ)に定(さだ)まれば則(すなわ)ち窮(きわ)まらず。

在下位。不獲乎上。民不可得而治矣。獲乎上有道。不信乎朋友。不獲乎上矣。信乎朋友有道。不順乎親。不信乎朋友矣。順乎親有道。反諸身不誠。不順乎親矣。誠身有道。不明乎善。不誠乎身矣。

下位(かい)に在(あ)りて上(かみ)に獲(え)らざれば、民(たみ)(え)て治(おさ)む可(べ)からず。上(かみ)に獲(え)るに道(みち)(あ)り。朋友(ほうゆう)に信(しん)ぜられざれば、上(かみ)に獲(え)られず。朋友(ほうゆう)に信(しん)ぜらるに道(みち)(あ)り。親(しん)に順(じゅん)ならざれば、朋友(ほうゆう)に信(しん)ぜられず。親(しん)に順(じゅん)なるに道(みち)(あ)り。諸(こ)の身(み)に反(はん)して誠(まこと)ならざれば、親(しん)に順(じゅん)ならず。身(み)を誠(まこと)にするに道(みち)(あ)り。善(ぜん)に明(あき)らかならざれば、身(み)に誠(まこと)あらず。

誠者天之道也。誠之者人之道也。誠者不勉而中。不思而得。從容中道聖人也。誠之者擇善而固執之者也。

(まこと)は、天(てん)の道(みち)なり。之(これ)を誠(まこと)にするは、人(ひと)の道(みち)なり。誠(まこと)は、勉(つと)めずして中(あた)り、思(おも)わずして得(え)る。従容(しょうよう)として道(みち)に中(あた)るは、聖人(せいじん)なり。之(これ)を誠(まこと)にするは、善(ぜん)を択(えら)びて固(かた)く之(これ)を執(と)る者(もの)なり。

博學之。審問之。審思之。明辨之。篤行之。

(ひろ)く之(これ)を学(まな)び、審(つまび)らかに之(これ)を問(と)い、審(つまび)らかに之(これ)を思(おも)い、明(あき)らかに之(これ)を弁(べん)じ、篤(あつ)く之(これ)を行(おこな)う。

有弗學。學之弗能弗措也。有弗問。問之弗知弗惜也。有弗思。思之弗得弗惜也。有弗辨。辨之弗明弗惜也。有弗行。行之弗篤弗惜也。人一能之己百之。人十能之己千之。

(まな)ばざること有(あ)り。之(これ)を学(まな)びて能(よ)くせざれば措(お)かざるなり。問(と)わざること有(あ)り。之(これ)を問(と)いて知(し)らざれば惜(お)かざるなり。思(おも)わざること有(あ)り。之(これ)を思(おも)いて得(え)ざれば惜(お)かざるなり。弁(べん)ぜざること有(あ)り。之(これ)を弁(べん)じて明(あき)らかならざれば惜(お)かざるなり。行(おこな)わざること有(あ)り。之(これ)を行(おこな)いて篤(あつ)からざれば惜(お)かざるなり。人(ひと)(ひと)たび之(これ)を能(よ)くすれば己(おのれ)(これ)を百(もも)たびす。人(ひと)(と)たび之(これ)を能(よ)くすれば己(おのれ)(これ)を千(ち)たびす。

果能此道矣。雖愚必明。雖柔必強。

(は)たして此(こ)の道(みち)を能(よ)くすれば、愚(ぐ)と雖(いえど)も必(かなら)ず明(あき)らかに、柔(じゅう)と雖(いえど)も必(かなら)ず強(きょう)なり。

右第二十章

(みぎ)第二十章(だいにじっしょう)

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