漢詩作法入門講座

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ホーム > 中国古典 > 中庸 > 朱熹章句、第十二章〜第十八章

第十二章〜第十八章

第十二章

君子之道。費而隱。

君子(くんし)の道(みち)は、費(ひ)にして隠(いん)なり。

夫婦之愚。可以與知焉。及其至也。雖聖人亦有所不知焉。夫婦之不肖。可以能行焉。及其至也。雖聖人亦有所不能焉。天地之大也。人猶有所憾。故君子語大。天下莫能載焉。語小。天下莫能破焉。

夫婦(ふうふ)の愚(ぐ)も、以(もつ)て與(あず)かり知(し)る可(べ)し。其(そ)の至(いた)れるに及(およ)びては、聖人(せいじん)と雖(いえど)も亦(また)(し)らざる所(ところ)(あ)り。夫婦(ふうふ)の不肖(ふしょう)も以(もつ)て能(よ)く行(おこな)う可(べ)し。其(そ)の至(いた)れるに及(およ)びては、聖人(せいじん)と雖(いえど)も亦(また)(よ)くせざる所(ところ)(あ)り。天地(てんち)の大(だい)なるも、人(ひと)(なお)(うら)む所(ところ)(あ)り。故(ゆえ)に君子(くんし)(だい)を語(かた)れば、天下(てんか)(よ)く載(の)すること莫(な)し。小(しょう)を語(かた)れば、天下(てんか)(よ)く破(やぶ)ること莫(な)し。

詩云。鳶飛戻天。魚躍于淵。言其上下察也。

(し)に云(い)わく、鳶(とび)(と)びて天(てん)に戻(もど)り、魚(うお)(ふち)に躍(おど)ると。其(そ)の上下(じょうげ)(あきら)かなるを言(い)うなり。

君子之道。造端乎夫婦。及其至也。察乎天地。

君子(くんし)の道(みち)は、端(たん)を夫婦(ふうふ)に造(な)す。其(そ)の至(いた)れるに及(およ)びては、天地(てんち)に察(あきら)かなり。

右第十二章。子思之言。蓋以申明首章道不可離之意也。其下八章。雜引孔子之言以明之。

(みぎ)第十二章(だいじゅうにしょう)。子思(しし)の言(げん)、蓋(けだ)し以(もつ)て申(かさ)ねて首章(しゅしょう)の道(みち)は離(はな)る可(べ)からざるの意(い)を明(あき)らかにするなり。其(そ)の下(した)の八章(はちしょう)、孔子(こうし)の言(げん)を雑(ま)じへ引(ひ)きいて以(もつ)て之(これ)を明(あき)らかにす。

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第十三章

子曰。道不遠人。人之爲道而遠人。不可以爲道。

(し)(のたま)はく、道(みち)は人(ひと)に遠(とお)ざからず。人(ひと)の道(みち)を為(な)して人(ひと)に遠(とお)ざかるは、以(もつ)て道(みち)と為(な)す可(べ)からず。

詩云。伐柯伐柯。其則不遠。執柯以伐柯。睨而視之。猶以爲遠。故君子以人治人。改而止。

(し)に云(い)わく、柯(か)を伐(き)り柯(か)を伐(き)る、其(そ)の則(のり)(とお)からずと。柯(か)を執(と)りて以(もつ)て柯(か)を伐(き)る。睨(げい)して之(これ)を視(み)る。猶(なお)(もつ)て遠(とお)しと為(な)す。故(ゆえ)に君子(くんし)(ひと)を以(もつ)て人(ひと)を治(おさ)む。改(あらた)めて止(や)む。

忠恕違道不遠。施諸己而不願。亦勿施於人。

忠恕(ちゅうじょ)は道(みち)を違(さ)ること遠(とお)からず。諸(これ)(おのれ)に施(ほどこ)して願(ねが)わずんば、亦(また)(ひと)に施(ほどこ)すこと勿(なか)れ。

君子之道四。丘未能一焉。所求乎子。以事父。未能也。所求乎臣。以事君。未能也。所求乎弟。以事兄。未能也。所求乎朋友。先施之。未能也。庸德之行。庸言之謹。有所不足。不敢不勉。有餘不敢盡。言顧行。行顧言。君子胡不慥慥爾。

君子(くんし)の道(みち)(よ)つ。丘(きゅう)(いま)だ一(いち)を能(よ)くせず。子(こ)に求(もと)むる所(ところ)、以(もつ)て父(ちち)に事(つか)うること、未(いま)だ能(よ)くせざるなり。臣(しん)に求(もと)むる所(ところ)、以(もつ)て君(きみ)に事(つか)うること、未(いま)だ能(よ)くせざるなり。弟(てい)に求(もと)むる所(ところ)、以(もつ)て兄(けい)に事(つか)うること未(いま)だ能(よ)くせざるなり。朋友(ほうゆう)に求(もと)むる所(ところ)、先(ま)ず之(これ)を施(ほどこ)すこと、未(いま)だ能(よ)くせざるなり。庸徳(ようとく)の行(おこな)い、庸言(ようげん)の謹(つつし)み、足(た)らざる所(ところ)(あ)らば、敢(あえ)て勉(つと)めずんばあらず。余(あま)り有(あ)れば敢(あえ)て尽(つ)くさずんばあらず。言(こと)は行(おこな)いを顧(かえり)み、行(おこな)いは言(こと)を顧(かえり)みる。君子(くんし)(なん)ぞ慥慥爾(ぞうぞうじ)ならざらん。

右第十三章

(みぎ)第十三章(だいじゅうさんしょう)

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第十四章

君子素其位而行。不願乎其外。

君子(くんし)は其(そ)の位(くらい)に素(そ)して行(おこな)い、其(そ)の外(ほか)を願(ねが)わず。

素富貴行乎富貴。素貧賤行乎貧賤。素夷狄行乎夷狄。素患難行乎患難。君子無入而不自得焉。

富貴(ふき)に素(そ)しては富貴(ふき)を行(おこな)い、貧賎(ひんせん)に素(そ)しては貧賎(ひんせん)を行(おこな)い、夷狄(いてき)に素(そ)しては夷狄(いてき)を行(おこな)い、患難(かんなん)に素(そ)しては患難(かんなん)を行(おこな)い、君子(くんし)は入(い)るとして自得(じとく)せざる無(な)し。

在上位不陵下。在下位不援上。正己而不求於人則無怨。上不怨天。下不尤人。

上位(じょうい)に在(あ)りて下(しも)を陵(しの)がず。下位(かい)に在(あ)りて上(かみ)を援(ひ)かず。己(おのれ)を正(ただ)しくして人(ひと)に求(もと)めざれば、則(すなわ)ち怨(うらみ)(な)し。上(かみ)(てん)を怨(うらま)ず。下(しも)(ひと)を尤(とが)めず。

故君子居易以俟命。小人行險以徼幸。

(ゆえ)に君子(くんし)は易(やす)きに居(お)りて以(もつ)て命(めい)を俟(ま)つ。小人(しょうじん)は険(けわ)しきを行(おこな)いて以(もつ)て幸(こう)を徼(もと)む。

子曰。射有似乎君子。失諸正鵠。反求諸其身。

(し)(のたま)はく、射(しゃ)は君子(くんし)に似(に)たる有(あ)り。諸(これ)を正鵠(せいこく)に失(しつ)すれば、反(かえ)りて其(そ)の身(み)に求(もと)む。

右第十四章

(みぎ)第十四章(だいじゅうししょう)

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第十五章

君子之道。辟如行遠。必自邇。辟如登高。必自卑。

君子(くんし)の道(みち)、辟(たと)えば遠(とお)きを行(い)くには必(かなら)ず邇(ちか)きよりするが如(ごと)し。辟(たと)えば高(たか)きに登(のぼ)るは必(かなら)ず卑(ひく)きよりするが如(ごと)し。

詩曰。妻子好合。如鼓瑟琴。兄弟既翕。和樂且耽。宜爾室家。樂爾妻挐。

(し)に曰(いは)く、妻子(さいし)(よ)く合(あ)えり。瑟琴(しつきん)を鼓(こ)するが如(ごと)し。兄弟(けいてい)(すで)に翕(あ)えり。和楽(わらく)して且(か)つ耽(たの)しむ。爾(なんじ)が室家(しつか)に宜(よろ)しく、爾(なんじ)が妻挐(さいど)を楽(たの)しむと。

子曰。父毋其順矣乎。

(し)(のたま)はく、父毋(ふぼ)は其(そ)れ順(じゅん)なるか。

右第十五章

(みぎ)第十五章(だいじゅうごしょう)

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第十六章

子曰。鬼神之爲德。其盛矣乎。

(し)(のたま)はく、鬼神(きしん)の徳(とく)たる、其(そ)れ盛(さか)んなるか。

視之而弗見。聽之而弗聞。體物而不可遺。

(これ)を視(み)れども見(み)えず。之(これ)を聴(き)けども聞(き)こえず。物(もの)に体(たい)して遺(のこ)す可(べ)からず。

使天下之人。齊明盛服。以承祭祀。洋洋乎如在其上。如在其左右。

天下(てんか)の人をして、斉明(さいめい)盛服(せいふく)して、以(もつ)て祭祀(さいし)に承(う)けらしむ。洋洋乎(ようようこ)として其(そ)の上(かみ)に在(あ)るが如(ごと)く、其(そ)の左右(さゆう)に在(あ)るが如(ごと)し。

詩曰。神之格思。不可度思。矧可射思。

(し)に曰(いわ)く、神(かみ)の格(いた)る、度(わた)る可(べ)からず。矧(いわ)んや射(いと)う可(べ)けんやと。

夫微之顯。誠之不可揜如此夫。

(そ)れ微(び)の顕(あき)らかなる、誠(まこと)の揜(おお)う可(べ)からざる、此(かく)の如(ごと)きか。

右第十六章

(みぎ)第十六章(だいじゅうろくしょう)

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第十七章

子曰。舜其大孝也與。德爲聖人。尊爲天子。富有四海之内。宗廟饗之。子孫保之。

(し)(のたま)はく、舜(しゅん)は其(そ)れ大孝(たいこう)なるか。徳(とく)は聖人(せいじん)たり、尊(そん)は天子(てんし)たり、富(とみ)は四海(しかい)の内(うち)を有(たも)ち、宗廟(そうびょう)(lkpれ)を饗(う)け、子孫(しそん)(これ)を保(やす)んず。

故大德。必得其位。必得其祿。必得其名。必得其壽。

(ゆえ)に大徳(たいとく)は必(かなら)ず其(そ)の位(くらい)を得(え)、必(かなら)ず其(そ)の禄(ろく)を得(え)、必(かなら)ず其(そ)の名(な)を得(え)、必(かなら)ず其(そ)の寿(じゅ)を得(え)る。

故天之生物。必因其材而篤焉。故栽者培之。傾者覆之。

(ゆえ)に天(てん)の物(もの)を生(しょう)ずこと、必(かなら)ず其(そ)の材(ざい)に因りて篤(あつ)くす。故(ゆえ)に栽(う)うる者(もの)は之(これ)に培(つちか)い、傾(かたむ)く者(もの)は之(これ)を覆(くつがえ)す。

詩曰。嘉樂君子。憲憲令德。宜民宜人。受祿于天。保佑命之。自天申之。

(し)に曰(い)わく、嘉楽(からく)の君子(くんし)、憲憲(けんけん)たる令徳(れいとく)あり。民(たみ)に宜(よろ)しく人(ひと)に宜(よろ)し。禄(ろく)を天(てん)に受(う)く。保佑(ほゆう)して之(これ)を命(めい)ず。天(てん)より之(これ)を申(かさ)ぬと。

故大德者必受命。

(ゆえ)に大徳(たいとく)は必(かなら)ず命(めい)を受(う)く。

右第十七章

(みぎ)第十七章(だいじゅうしちしょう)

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第十八章

子曰。無憂者其惟文王乎。以王季爲父。以武王爲子。父作之。子述之。

(し)(のたま)はく、憂(うれ)い無(な)き者(もの)は其(そ)れ惟(ただ)文王(ぶんのう)か。王季(おうき)を以(もつ)て父(ちち)と為(な)し、武王(ぶおう)を以(もつ)て子(こ)と為(な)す。父(ちち)(これ)を作(な)し、子(こ)(これ)を述(の)ぶ。

武王纘大王王季文王之緒。壹戎衣而有天下。身不失天下之顯名。尊爲天子。當有四海之内。宗廟饗之。子孫保之。

武王(ぶおう)、大王(たいおう)・王季(おうき)・文王(ぶんのう)の緒(ちょ)を纘(つ)ぎて、壱(ひと)たび戎衣(じゅうい)して天下(てんか)を有(たも)つ。身(み)、天下(てんか)の顕名(けんめい)を失(うしな)わず。尊(そん)、天子(てんし)たり。富(とみ)、四海(しかい)の内(うち)を有(たも)ち、宗廟(そうびょう)(これ)を饗(う)け、子孫(しそん)(これ)を保(やす)んず。

武王末受命。周公成文武之德。追王大王王李。上祀先公以天子之禮。斯禮也。達乎諸侯大夫。及士庶人。父爲大夫。子爲士。葬以大夫。祭以士。父爲士。子爲大夫。葬以士。祭以大夫。期之喪。達乎大夫。三年之喪。逹乎天子。父毋之喪無貴賤一也。

武王(ぶおう)(お)いて命(めい)を受(う)く。周公(しゅうこう)文武(ぶんぶ)の徳(とく)を成(な)して、大王(たいおう)・王李(おうき)を追王(ついおう)し、上(かみ)先公(せんこう)を祀(まつ)るに天子(てんし)の礼(れい)を以(もつ)てす。斯(こ)の礼(れい)や、諸侯(しょこう)・大夫(たいふ)(およ)び士庶人(ししょじん)に達(たつ)す。父(ちち)大夫(たいふ)たり、子(こ)(し)たれば、葬(ほおむ)るに大夫(たいふ)を以(もつ)てし、祭(まつ)るに士(し)を以(もつ)てす。父(ちち)(し)たり、子(こ)大夫(たいふ)たれば、葬(ほおむ)るに士(し)を以(もつ)てし、祭(まつ)るに大夫(たいふ)を以(もつ)てす。期(き)の喪(も)は大夫(たいふ)に達(たつ)し、三年(さんねん)の喪(も)は天子(てんし)に達(たつ)す。父毋(ふぼ)の喪(も)は貴賎(きせん)と無(な)く一(いつ)なり。

右第十八章

(みぎ)第十八章(だいじゅうはちしょう)

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