漢詩作法入門講座

==========
==========
本コンテンツでは、JavaScript機能を有効にしてください。
JavaScriptが無効な場合、正常に表示できない可能性があります。

ホーム > 中国古典 > 中庸 > 朱熹章句、第一章〜第十一章

朱熹章句、第一章〜第十一章

朱熹章句

子程子曰。不偏之謂中。不易之謂庸。中者天下之正道。庸者天下之定理。此篇乃孔門傳授心法。子思恐其久而差也。故筆之於書。以授孟子。其書始言一理。中散爲萬事。末復合爲一理。放之則彌六合。卷之則退藏於密。其味無窮。皆實學也。善讀者玩索而有得焉。則終身用之。有不能盡者矣。

子程子(していし)(いわ)く、偏(かたよ)らざる之(これ)を中(ちゅう)と謂(い)い、易(かわ)らざる之(これ)を庸(よう)と謂(い)う。中(ちゅう)は、天下(てんか)の正道(せいどう)、庸(よう)は、天下(てんか)の定理(ていり)なり。此(こ)の篇(へん)は乃(すなわ)ち孔門(こうもん)伝授(でんじゅ)の心法(しんぽう)なり。子思(しし)、其(そ)の久(ひさ)しくして差(たが)わんことを恐(おそ)る。故(ゆえ)に之(これ)を書(しょ)に筆(ひつ)し以(もつ)て孟子(もうし)に授(さず)く。其(そ)の書(しょ)(はじ)めには一理(いちり)を言(い)い、中(なか)には散(さん)じて万事(ばんじ)と為(な)り、末(すえ)は復(ま)た合(がつ)して一理(いちり)と為(な)る。之(これ)を放(はな)てば、則(すなわ)ち六合(りくごう)に弥(わた)り、之(これ)を巻(ま)けば、則(すなわ)ち退(しりぞ)きて密(みつ)に蔵(かく)る。其(そ)の味(あじ)わい窮(きわ)まり無(な)し。皆(みな)実学(じつがく)なり。善(よ)く読(よ)む者(もの)、玩索(がんさく)して得(う)ること有(あ)らば、則(すなわ)ち身(み)を終(お)わるまで之(これ)を用(もち)いて、尽(つ)くすこと能(あた)わざる者(もの)(あ)らん。

天命之謂性。率性之謂道。修道之謂教。

(てん)の命(めい)(これ)を性(せい)と謂(い)い、性(せい)に率(したが)う之(これ)を道(みち)と謂(い)い、道(みち)を修(おさ)むる之(これ)を教(おしえ)と謂(い)う。

ページトップに戻る

第一章

天命之謂性。率性之謂道。修道之謂教。

(てん)の命(めい)(これ)を性(せい)と謂(い)い、性(せい)に率(したが)う之(これ)を道(みち)と謂(い)い、道(みち)を修(おさ)むる之(これ)を教(おしえ)と謂(い)う。

道也者。不可須臾離也。可離非道也。是故君子戒愼乎其所不睹。恐懼乎其所不聞。

(みち)は、須臾(しゅゆ)も離(はな)る可(べ)からざるなり。離(はな)る可(べ)きは、道(みち)に非(あら)ざるなり。是(こ)の故(ゆえ)に君子(くんし)は其(そ)の睹(み)ざる所(ところ)にも戒慎(かいしん)し、其(そ)の聞(き)かざる所(ところ)にも恐懼(きょうく)す。

莫見乎隱莫顯乎微。故君子愼其獨也。

(かく)れたるより見(あらわ)るるは莫(な)く、微(かす)かなるより顕(あらわ)なるは莫(な)し。故(ゆえ)に君子(くんし)は其(そ)の独(ひと)りを慎(つつし)むなり。

喜怒哀樂之未發。謂之中。發而皆中節謂之和。中也者。天下之大本也。和也者。天下之達道也。

喜怒哀楽(きどあいらく)の未(いま)だ発(はつ)せず。之(これ)を中(ちゅう)と謂(い)う。発(はつ)して皆(みな)(せつ)に中(あた)る。之(これ)を和(わ)と謂(い)う。中(ちゅう)は、天下(てんか)の大本(たいほん)なり。和(わ)は、天下(てんか)の達道(たつどう)なり。

致中和。天地位焉。萬物育焉。

中和(ちゅうわ)を致(いた)せば、天地(てんち)(くらい)し、万物(ばんぶつ)(やしな)わる。

右第一章。子思述所傳之意以立言。首明道之本原出於天而不可易。其實體備於己而不可離。次言存養省察之要。終言聖神功化之極。蓋欲學者於此。反求諸身而自得之。以去夫外誘之私。而充其本然之善。楊氏所謂一篇之體要是也。其下十章。蓋子思引夫子之言。以終此章之義。

(みぎ)第一章(だいいつしょう)。子思(しし)(つた)うる所(ところ)の意(い)を述(の)べて、以(もつ)て言(げん)を立(た)つ。首(はじめ)には道(みち)の本原(ほんげん)は天(てん)に出(いで)て易(か)う可(べ)からず。其(そ)の実体(じつたい)は己(おのれ)に備(そな)わりて離(はな)る可(べ)からざるを明(あき)らかにす。次(つぎ)には存養(そんよう)省察(せいさつ)の要(よう)を言(い)い、終(おわり)には聖神(せいしん)功化(こうか)の極(きょく)を言(い)う。蓋(けだ)し学者(がくしゃ)(ここ)に於(お)いて反(かえ)りて諸(こ)の身(み)に求(もと)めて之(これ)を自得(じとく)して、以(もつ)て夫(か)の外誘(がいゆう)の私(わたくし)を去(さ)りて、其(そ)の本然(ほんぜん)の善(ぜん)を充(み)てんことを欲(ほつ)す。楊氏(ようし)の所謂(いわゆる)一篇(いつぺん)の体要(たいよう)、是(これ)なり。其(そ)の下(した)十章(じゅっしょう)、蓋(けだ)し子思(しし)、夫子(ふうし)の言(げん)を引(ひ)きて、以(もつ)て此(こ)の章(しょう)の義(ぎ)を終(お)う。

ページトップに戻る

第二章

仲尼曰。君子中庸。小人反中庸。

仲尼(ちゅうじ)(のたま)はく、君子(くんし)は中庸(ちゅうよう)をす。小人(しょうじん)は中庸(ちゅうよう)に反(はん)す。

君子之中庸也。君子而時中。小人之中庸也。小人而無忌憚也。

君子(くんし)の中庸(ちゅうよう)は、君子(くんし)にして時(とき)に中(ちゅう)す。小人(しょうじん)の中庸(ちゅうよう)は、小人(しょうじん)にして忌憚(きたん)すること無(な)きなり。

右第二章

(みぎ)第二章(だいにしょう)

ページトップに戻る

第三章

子曰。中庸其至矣乎。民鮮能久矣。

(し)(のたま)はく、中庸(ちゅうよう)は其(そ)れ至(いた)れる乎(かな)。民(たみ)(よ)くする鮮(すくな)きこと久(ひさ)し。

右第三章

(みぎ)第三章(だいさんしょう)

ページトップに戻る

第四章

子曰。道之不行也。我知之矣。知者過之。愚者不及也。道之不明也。我知之矣。賢者過之。不肖者不及也。

(し)(のたま)はく、道(みち)の行(おこな)われざるや、我(われ)(これ)を知(し)る。知者(ちしゃ)は之(これ)に過(す)ぎ、愚者(ぐしゃ)は及(およ)ばざるなり。道(みち)の明らかならざるや、我(われ)(これ)を知(し)る。賢者(けんしゃ)は之(これ)に過(す)ぎ、不肖者(ふしょうしゃ)は及(およ)ばざるなり。

人莫不飮食也。鮮能知味也。

(ひと)飲食(いんしょく)せざるは莫(な)きなり。能(よ)く味(あじわ)いを知(し)ること鮮(すくな)きなり。

右第四章

(みぎ)第四章(だいよんしょう)

ページトップに戻る

第五章

子曰。道其不行矣夫。

(し)(のたま)はく、道(みち)は其(そ)れ行(おこな)われざるかな。

右第五章

(みぎ)第五章(だいごしょう)

ページトップに戻る

第六章

子曰。舜其大知也與。舜好問而好察邇言。隱惡而揚善。執其兩端。用其中於民。其斯以爲舜乎。

(し)(のたま)はく、舜(しゅん)は其(そ)れ大知(たいち)なるか。舜(しゅん)(と)うことを好(この)みて邇言(じげん)を察(さつ)することを好(この)み、悪(あく)を隠(かく)して善(ぜん)を揚(あ)ぐ。其(そ)の両端(りょうたん)を執(と)り、其(そ)の中(ちゅう)を民(たみ)に用(もち)う。其(そ)れ斯(これ)を以(もつ)て舜(しゅん)と為(な)るか。

右第六章

(みぎ)第六章(だいろくしょう)

ページトップに戻る

第七章

子曰。人皆曰予知。驅而納諸罟擭陷阱之中。而莫之知辟也。人皆曰予知。擇乎中庸。而不能期月守也。

(し)(のたま)はく、人(ひと)(みな)(われ)(ち)ありと曰(い)う。駆(か)りて諸(これ)を罟擭(こか)陷阱(かんせい)の中(なか)に納(い)れて、而(しか)も之(これ)を辟(さ)くるを知(し)ること莫(な)きなり。人(ひと)(みな)(われ)(ち)ありと曰(い)う。中庸(ちゅうよう)を択(えら)びて、而(しか)も期月(きじつ)も守(まも)ること能(あた)わざるなり。

右第七章

(みぎ)第七章(だいしちしょう)

ページトップに戻る

第八章

子曰。囘之爲人也。擇乎中庸。得一善則拳拳服膺。而弗失之矣。

(し)(のたま)はく、回(かい)の人(ひと)と為(な)りや、中庸(ちゅうよう)を択(えら)び、一善(いちぜん)を得(う)れば、則(すなわ)ち拳拳(けんけん)服膺(ふくよう)して之(これ)を失(うしな)わず。

右第八章

(みぎ)第八章(だいはちしょう)

ページトップに戻る

第九章

子曰。天下國家。可均也。爵祿。可辭也。白刃。可踏也。中庸。不可能也。

(し)(のたま)はく、天下(てんか)国家(こっか)をも均(ひと)しくす可(べ)きなり。爵禄(しゃくろく)をも辞(じ)す可(べ)きなり。白刃(はくじん)を踏む(ふ)(べ)きなり。中庸(ちゅうよう)をば能(よ)くす可(べ)からざるなり。

右第九章

(みぎ)第九章(だいくしょう)

ページトップに戻る

第十章

子路問強。

子路(しろ)(きょう)を問(と)う。

子曰。南方之強與。北方之強與。抑而強與。

(し)(のたま)はく、南方(なんぽう)の強(きょう)か、北方(ほっぽう)の強(きょう)か、抑(そもそ)も而(なんじ)が強(きょう)か。

寛柔以教。不報無道。南方之強也。君子居之。

寛柔(かんじゅう)にして以(もつ)て教(おし)え、無道(むどう)に報(ほう)ぜざるは、南方(なんぽう)の強(きょう)なり。君子(くんし)(これ)に居(お)る。

衽金革。死而不厭。北方之強也。而強者居之。

金革(きんかく)を衽(しとね)にして、死(し)して厭(いと)わざるは、北方(ほっぽう)の強(きょう)なり。而(しか)して強者(きょうしゃ)(これ)に居(お)る。

故君子和而不流。強哉矯。中立而不倚。強哉矯。國有道。不變塞焉。強哉矯。國無道。至死不變。強哉矯。

(ゆえ)に君子(くんし)は和(わ)して流(りゅう)せず、強(きょう)なる哉(かな)(きょう)たり。中立(ちゅうりつ)して倚(よ)らず、強(きょう)なる哉(かな)(きょう)たり。国(くに)(みち)(あ)るときは、塞(さい)を変(へん)せず、強(きょう)なる哉(かな)(きょう)たり。国(くに)(みち)(な)きときは、死(し)に至(いた)るまで変(へん)せず、強(きょう)なる哉(かな)(きょう)たり。

右第十章

(みぎ)第十章(だいじつしょう)

ページトップに戻る

第十一章

子曰。素隱行怪。後世有述焉。吾弗爲之矣。

(し)(のたま)はく、隠(かく)れたるを素(もと)め怪(あや)しきを行(おこな)うは、後世(こうせい)(の)べること有(あ)らん。吾(われ)(これ)を為(な)さず。

君子遵道而行。半塗而廢。吾弗能已矣。

君子(くんし)(みち)に遵(したが)いて行(おこな)い、半塗(はんと)にして廃(はい)す。吾(われ)(い)むこと能(あた)わず。

君子依乎中庸。遯世不見知而不悔。唯聖者能之。

君子(くんし)は中庸(ちゅうよう)に依(よ)る。世(よ)を遯(のが)れて知(し)られざれども、而(しか)して悔(く)いず。唯(ただ)聖者(せいしゃ)のみ之(これ)を能(よ)くす。

右第十一章

(みぎ)第十一章(だいじゅういつしょう)

ページトップに戻る

次へ「第十二章〜第十八章」

==========